建築学生ならポートフォリオやプレゼンボードを課題の中で作成した経験もあるでしょう。
その中で「作り方のポイント」を習っていたとしても、いざ大事な場面で作成を求められると、おさらいしたいものですよね。
そこで今回は、就活でおさえるべきポートフォリオのポイントをまとめてみました!
就活で評価される建築ポートフォリオの3つの特徴
まずはポイントを大まかに3つに分けて整理しましょう!
伝えたいことは絞り内容を簡潔に
これはポートフォリオに限らず、ESや面接での応答でもいえることですが、伝えたいことは適切に絞り、簡潔にまとめましょう。
採用担当の方は、そんなに時間をかけてあなたのポートフォリオをみないでしょうし、他の就活生のものも確認しなければなりません。
それを考えると、なんでも詰め込んだ冗長的なポートフォリオは印象に残らなくても当然です。
改めて、あなたがポートフォリオで伝えたいことを整理しましょう。
計画・設計の緻密さですか?
コンセプトの着眼点ですか?
それとも、CG/パース/模型の技術・美しさですか?
ストーリーで自分の強みを伝える
伝える内容を整理したら伝え方もお工夫しましょう。
例えば、グループ設計で計画した作品があるとします。
メンバーと綿密に練ったコンセプトと計画をプレゼンするのはもちろんですが、そこで「チームワークを発揮できること」もアピールすることも可能でしょう。
このように、自分の何をアピールするのか、ストーリーを組み立てておきましょう。
ちなみに、建築設計以外の力を入れた、アピールできることもポートフォリオに含むという策もあるようです。
指定のレイアウトを守ること
当然ですが、レイアウトの指定(A3縦or横、写真や図面の数など)がある場合、事前にしっかりと確認しましょう。
私の友人に、確認を怠ったがゆえに実際に用意したレイアウトが指定と異なることに面接の直前に気づいた、という人がいます。
幸い、その企業はレイアウトを重視しておらず、始めに断りを入れたら「気にしないで」と言われ、無事に済んだようです。
しかし、やはり「間違えてしまった」と思いながら臨む面接は不安です。
何より、ポートフォリオ自体は問題でなくても不安ゆえに、作品の説明と面接の受け答えに淀みが生じてしまうかもしれません。
当然のことだからこそ、しっかりと確認しましょうね。読み間違いなんてことがないように。

就活用のポートフォリオで参考にしたい建築作品シート集
いざポートフォリオを作るとなっても、いきなり取り掛かるのは難しいですよね。
そこで、今度は洗練されたデザインのポートフォリオを紹介したいと思います!
きっと参考になるはずです。
アピールしたいことが多い人向きのデザイン

このポートフォリオはレイアウトが綺麗に調整している一方で、情報量が多いのが特徴です。
写真も、作品を説明する文章も、両方たくさんありますよね。
ポートフォリオは就活の場では作品集というより「自分をアピールするための道具」です。
伝えたいことがたくさんある一方で、レイアウトの美しさも求める場合、このようなデザインを参考にしてみたら良いかもしれません。
規則性のあるデザイン

このデザインの特徴は写真の配置に規則があって、見やすいことです。
見開きで大きい写真を配置するor1ページに縦2枚の写真の配置(見開きにしたとき4枚確認できる)、というレイアウトになっていますね。
CGなどに自身のある人向けのデザイン

図面は簡素でやや物足りないかもしれませんが、クオリティの高いCGをふんだんに使用したポートフォリオのデザインです。
作品の作り込み具合だけでなく、技術の高さがうかがえます。
自分のアピールポイントがCG技術である方は、このポートフォリオを参考に出来るでしょう。
見開きで提示される、高クオリティなCG写真はインパクトあります。
レイアウトと色合いが調整されたデザイン

レイアウトに規則性があって見やすいです。
それに加え、見開きページ内で色合いや彩度が統一されており、センスの良さが表れています。
目次に写真も添えられたデザイン

ポートフォリオの頭に目次を入れるのはセオリーですが、そこに作品の写真があることで、全体の流れがより分かりやすくなります。
また、全体を通して写真の形が工夫されているので、印象に残りやすいデザインになっていますね。
就活用のポートフォリオで参考にしたい建築作品シート集
良いポートフォリオの作り方
作り込まれたポートフォリオのデザインを確認した次は、作成にあたって抑えるべきポイントをまとめます。
模型写真・CG・スケッチを大きく、見やすく入れる
就活の場において、ポートフォリオは自分のアピールの道具です。また、面接官はあなたのポートフォリオを”じっくり”見る時間がありません。
そのため、模型写真・CG・スケッチなど、作品が伝わりやすいものは見やすく挿入しましょう。
チマチマと入れていては、作品の良さがあまり伝わりません。
それに、あなたがもし手先の器用さ・CG技術・絵心に自身があるのなら、大きく入れた方が得ですよね。
ポートフォリオを”きっかけ”に、自分の技術やそれを習得するためにしてきた努力をアピールすることが出来ます。
特に指定がなければ大きさはA3
様式に指定があれば別ですが、ポートフォリオはA3前後のサイズが無難と言えるでしょう。
A4よりは写真や図面が大きく入れられますし、持ち運びも可能です。
ただ、持ち運び可能とはいえ、A3だと就活カバンには入りません。
手で持って行ってもさほど大変ではありませんが、A4横入れタイプのファイルを使うと良いかもしれません。
折りたためばA4ですが、A3の紙も入れられるので便利です。
アマゾンなどはもちろん、100円ショップでも売られていますよ(安物感は否めませんが…)。
自信のある作品は最初の方に入れる
これは皆さん何となく気づいているでしょうが、自身のある作品は一番目にとまりやすいポートフォリオの頭のほうに持って来ましょう。
作品の順序をどうするかは、ストーリーのあるアピールをする上でとても重要です。
作品以外にアピールできることがあれば最後に入れる
作品以外にアピールしたいことがあればポートフォリオの「最後に」入れるのも策でしょう。
その場合、作品をきっかけに自分をアピールする「ストーリー」が成り立っていることが望ましいですが。
運が良ければ、ポートフォリオを見た面接官から話を振ってもらえ、アピールするきっかけへと繋がるからです。
就活に大事なのはスピード感、今すぐポートフォリオ制作に取り掛かろう
ポートフォリオの制作はなかなか骨が折れます。
それに就活と言えば、他にもいろいろとやるべきことがあって大変なイベントですよね。
ポートフォリオはillustratorなど、デジタルデータでとりあえず作っておけば、あとから変更できます。
まずは時間があるうちにさっそく制作してみましょう!
あわてて制作するとレイアウトや説明文の推敲ができないだけでなく、誤字・脱字のチェックもできません。
illustratorなどはWordと違って文章の間違いや誤字のチェック機能がありませんから、より気を付ける必要があります。