この記事では建築学生が本当に買うべき製図道具について紹介しています。
大学に入って、いろいろなものを買うことになると思います。

たくさんある中から何を買えばいいんだろう

個別で買うかセットで買うかどっちがいいのかな
と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
オススメされて買おうと思っているものの中には、
- 買ったけど1回も使わずに卒業した
- 使ってみたけど不便でいらなかった
と思うものがいくつも出てきます。
今回は大学院を卒業し6年間建築を学んだ筆者が、本当に必要だったと感じた製図道具をご紹介します。
【メーカーも紹介】建築学生が本当に買うべき製図道具4選
ここでは大学院を卒業し6年間建築を学んだ筆者と大学の同期が厳選した、本当に買うべき製図道具をお教えします。
買っても買わなくてもいいものは今回は省きました。
平行定規
壊れない安心のものが欲しいなら
- ムトー製
- ステッドラー製
のものを選びましょう。
安いのであればレモン画翠というお店のものが普通のものと比べて1万円ほど安く手に入ります。
ただし通販がないようなので、実際に御茶ノ水まで買いに行く必要があります。

選ぶ基準として
- 持ち運び用のバッグがついている
- A2サイズ
- 角度調整ができる
- ストッパーがついている
値段が高いのに大学では低学年の製図の授業でしか使わないと言う人がほとんど。
実は建築士の資格を取るときの試験で使います。
この時買ったものを大切に保管しておけば無駄な出費を抑えられるので良いものを買いましょう。
15センチ三角スケール
様々な縮尺の長さが測れる定規のようなものです。
こちらはタケダかコクヨのものがいいと思います。
メーカー | タケダ | コクヨ |
素材 | アルミ | プラスチック(軽い) |
カラーバリエーション | 何種類もある | 白 |
使ってる人のイメージ | 学生、若手建築家 | 組織事務所、大御所 |
タケダは学生や若手建築家が使っている人が多いです。
コクヨは組織設計事務所や大御所たちに使っている人が多いです。
このように学生の時だけでなく社会人になってもずっと使います。
30センチのものもありますが、15センチなら筆箱や胸ポケットに収まるサイズの方が持ち運びに便利です。

長い方がいいという友達も少なからずいたので自分に合った長さを使うと良いでしょう。
テンプレート付き三角定規
バンコが販売している三角定規45°テンプレートプラスは今回の一押しです。
筆者は大学院を卒業してから知りましたが、これをもっと早く知れていれば・・・と後悔しました。
普通の大学では
- 三角定規は45°と60°の2つ
- 家具などを描くためのテンプレート
を買いましょうとオススメされます。

正直なところ、三角定規の使い分けなど最初の頃しかしません。
テンプレートと三角定規を持ち換える時間も無駄です。
これならひとつだけで直線を引くのも添景を書くのも事足ります。
作図も圧倒的に早いです。
短時間で図面を書き上げなくてはならない建築士試験で、約8割の人がこれだけを使っているそうです。
ホルダー型消しゴム
図面を書いていると何個も線が重なったり、細かいところだけ消さないといけないことがあります。
ホルダー型消しゴムは細かい図面を消さないようにしながら点景や小さな文字を消すのに使用します。
メーカーは
- トンボ
- ぺんてる
が使いやすくオススメです。
メーカー | トンボ | ぺんてる |
型 | ・角形 ・丸型 | 角形 |
特徴 | ・ペン先が細い ・本当に細かい所を消せる | ・トンボと比べ幅が広い ・少し広い範囲でも消せる |
字消し板という細かいところを消すための道具がありますが、オススメしません。
金属製なので、文字がや図面が隠れてしまい
- 字消し板自体が線を汚してしまう
- 消したいところ以外を消してしまう
ということが、意外と起こるためです。
ホルダー型消しゴムさえあれば細かいところは簡単に消せるので便利です。
普通の消しゴムは消す範囲が大きすぎるのでほぼ使いません。
メーカーは問わないが建築学生が買うと便利な製図道具
ここからは、メーカーはあまり関係ないけど持っておくと便利な製図道具を紹介します。
- 安い方がいい
- いいものを買いたい
いろんな意見の中から自分にあうものを選んでみましょう。
ここからは必要ないと思ったら買わなくてもいいと思います。
筆者が実際に使っていたものも一応紹介します。
製図用ブラシ
せっかく書いた図面が残っていた消しカスで汚くなる。
これは誰もが通る製図中のミスです。
手で払ってしまうと
- 力が強くて消しカスで消してしまう
- 手汗などで図面が汚れてしまう
といった事故が起こります。
図面を傷つけないような柔らかい素材のものにしましょう。
筆者は学校で売っていたものを購入しました。

学生時代は手書きのパースをよく使っていたので重宝しました。
就職活動や院試のとき、即日設計には毎回持って行きました。
勾配定規
三角定規と似ていますが、角度を変えることができます。

図面上に出てきた斜めの線に合わせてネジで固定し、
同じ角度を描くことができます。
図面では壁の厚みを表現したり、平行な線を描くことが多いです。
45°、60°以外の斜めの線を書くのは勾配定規がないとかなり厳しいです。
45°、60°以外の斜めの線がないときは本当に必要ないですがあったら便利。
製図用シャーペン
製図を簡単に早く描くためにはいろんな太さのシャーペンを持っておくと便利です。
太さとしては、万全を目指すのであれば
太さ | 用途 |
0.3 | 補助線、寸法線 |
0.5 | 図面全般 |
0.7 | 壁、断面図 |
0.9 | 柱 |
1.3 | 植栽、マークシート |
の5種類を持っていると図面は楽に書くことができます。
最低限しかいらないという人は0.3だけちゃんとした折れにくいシャーペンを買いましょう。
あとは受験のときに使っていた0.5のシャーペンの筆圧でかき分け可能です。
筆者はぺんてるシャープペン グラフ1000を使っていました。
書きごごちはかなりよかったので今3代目です。
ホルダーを使うところもありますがその後押入れに眠ることになるので注意です。
ドラフティングテープorマスキングテープ
ドラフティングテープを推奨する学校が多いと思います。
しかし、ドラフティングテープは粘着力が弱すぎるためその後ほとんど使わなくなります。
模型作成の時にも使えるマスキングテープで代用することができます。

マスキングテープは粘着力が強いので、手で何回か触って
粘着力を弱めてから使うことを徹底しましょう。
トレーシングペーパーなど薄手の紙だと破れてしまうこともあります。
値段は安いので注意できないなら買ってしまった方がいいです。
学校の購買や生協でも売ってます。
フローティングディスク
定規やテンプレートなどを浮かしてくれるものです。
これをつけるだけで図面が汚れにくくなるので意外といいです。
ただし、図面に引っかかってしまうことも稀にあるので
- 図面の汚れずに書ける便利さ
- 引っかかってしまうリスク
を天秤にかけて判断してみてください。
一番有名どころのウチダ フローティングディスクを使っていました。
学校のオススメは全てが必要なわけではない
学校のオススメの中に本当に必要なものはいくつあるでしょうか。
筆者は何も知らないまま流されて買ったことで本当に無駄なお金を使ったと後悔しました。

自分に本当に必要なものは何なのかを見極めることは本当に大切です。
建築学科は本当にお金がかかりますからね。
みなさんの学生生活がうまくいくことを願っています。

