
ゼネコンとサブコンってよく聞くけど、何が違うんだ?いろいろ調べてみたもののイマイチよく分からない…わかりやすく教えてほしい!
この記事では、ゼネコンとサブコンの違いについて説明していきます。
整理してまとめると理解するのは難しくありません。

表や図も取り入れているので、誰でもわかりやすい内容になっています。
3分ほどでゼネコンとサブコンの違いが把握できるようになりますので、ぜひご一読ください。
ゼネコンとサブコンの決定的な違い
ゼネコンとサブコンの決定的な違いを簡単にまとめると
- ゼネコンは工事全体のとりまとめを行う会社
- サブコンはゼネコンから工事を請負い、実際に工事を施工管理をする会社
ということになります。
それではもう少し詳しく解説します。
ゼネコンは建築全体の作業管理
ゼネコンの業務を簡単に解説すると
- あくまで ”とりまとめ” 、実際に工事をするのはゼネコンの仕事ではない
- 直接工事を実施するのは、ゼネコンの下請けとして工事を請負う専門業者
- ゼネコンの主な業務は全体の統合管理
となります。
つまりゼネコンとは

元請負者として各種の土木・建築工事を一式で発注者から直接請負い、工事全体のとりまとめを行う建築業者のこと
工事を請け負ったゼネコンは、必要な工事を専門業者に発注しますが、大規模工事となると多くの専門業者が必要になります。
ゼネコンはそれら下請け業者をコントロールし、発注者が求める品質、コスト、納期で収まるよう、全体の統合管理をすることが主な業務となります。
サブコンはゼネコンの下請け業者
サブコンの業務を簡単にまとめると
- サブコンはゼネコンの下請け専門業社として工事に入ることが多い
- 電気、空調などそれぞれの専門工事を請負う
- 孫請けの職人をとりまとめて工事を直接管理する
となります。
つまりサブコンとは、

ゼネコンの下請などとして、土木・建築工事の一部を請負う建設業者のこと
多くの場合、ゼネコンの下で直接工事を行う専門業者がサブコンなのですが、実際にはさらに孫請けとして手を動かす職人がおり、その職人をとりまとめるのがサブコンの業務となります。
サブコンは専門業者なので、それぞれ専門としている領域があります。
- 電気設備工事
- 空調設備工事
大規模工事となれば、必要な専門工事は多岐に渡るので、多くのサブコンが現場で各々の工事を行うことになります。
ですので、上で説明したように、統括管理をするゼネコンが必要になるわけです。
サブコンが担当する主な工事
サブコンが担当する主な工事の中からいくつか具体的な専門領域と、それぞれ特に業界を牽引している大手サブコンを紹介します。
電気設備工事
ビルに電気を引き込む受電から、各所への送電、末端は照明設備やコンセントなど電気に関わる工事を請負います。
業界を牽引しているサブコンとして
- 関電工
- きんでん
- 九電工
- トーエネック
- ユアテック
などが挙げられます。
空調設備工事
パイプやダクトの工事を専門とするため、管工事と称されることもあります。
空調設備工事では
- 中央熱源設備やパッケージ空調
- 除加湿
- 換気
ビルの空調設備に関わる工事を請負います。
衛生設備工事では
- 給水
- 給湯
- 排水・通気
などの衛生器具など水回りの工事を請負います。
業界を牽引しているサブコンとして
- 高砂熱学工業
- 大気社
- 三機工業
- ダイダン
- 新日本空調
などが挙げられます。
消防設備工事
自動火災報知設備やビル防災設備のシステムなど、主に火災に対する防災設備に関わる工事を請負います。
業界を牽引しているサブコンとして
- 能美防災
- ホーチキ
- ニッタン
などが挙げられます。
ゼネコンとサブコンの請負関係
ゼネコンとサブコンの請負関係には大きく下記の3つが挙げられます。それぞれメリットとデメリットがあり、ゼネコンとサブコンの関係性も若干異なります。
一式請負
最も一般的な発注方式で、発注者からゼネコンが工事一式を請け負います。
工事は全てゼネコンの下請けとしてサブコンが入る形になるので、ゼネコンとしては統括管理がしやすいのが特徴です。
サブコンとしてもゼネコンとコミュニケーションをとりながら工事を行うため、最も単純な請負い関係になります。
別途工事
発注者からゼネコン、サブコンがそれぞれ発注を受ける形となります。
通常の場合、発注者側で複数業者との統括管理をおこないます。
ゼネコン、サブコンともにそれぞれ発注者と契約を締結するため、発注者を介してのコミュニケーションをとる形となります。
そのため工事全体の統括管理が難しくなります。
コストオン工事
一式請負と別途工事の折衷案と考えてもらうとわかりやすいです。
発注者側でサブコンを選定し、そこで工事内容や工事費を決定します。
発注者とサブコンで取り決められた工事費に統括管理としての費用を上乗せした金額でゼネコンに一式発注をする方式です。
つまり、別途工事において発注者が実施していた統括管理の経費を、ゼネコンに任せる代わりに経費分のコストを払います。
工事の体制としては一式請負と同様の形になります。
そもそもなぜ様々な発注方式があるのか
一般に工事見積は、間に業者を挟めばその分経費が上乗せされます。
つまり、発注者としては間にゼネコンを挟まずにサブコンと直接契約する、別途工事を採用した方がコストを抑えられます。
ただし、別途工事にした場合は、統括管理が発注者側に求められますので、その分だけ専門知識を持っているゼネコンに任せてしまうのがコストオン方式となります。
無理難題を出されるサブコンのほうが激務できつい
なんとなくゼネコンとサブコンの違いはご理解いただけましたでしょうか。

下請けであるサブコンの方が激務であることが多いようです。
工事現場は一般的にどこ現場も納期が非常に厳しいです。
そのため、現場では設計変更や予定外の作業を行うことも珍しくありませんが、そういった場合、無理難題を押し付けられるのは下請けであるサブコンになります。
とはいえ、専門スキルを磨くのであればサブコンですし、厳しい分、やりがいや身に付くスキルは大きいはずです。
覚悟は必要ですが、将来自分がどのようになりたいかによって、進むべき道を選択するのが良いのではないでしょうか。