
建築学生だし、英語は必要ないか
そう思っている建築学生の方、ちょっと待ってください。
一見、建築と英語は全くの無関係のように見えますが、そんなことはありません。
建築学生でも英語力はしっかりと伸ばすべきです。
この記事では、建築学生で英語ができると得する3つのことや、学生のうちに英語力を伸ばすための方法を解説します。
建築学科でも英語力がないと損します
建築学科では、語学に力を入れている外国語学科や国際学部に比べて英語学習はあまり重要視されていません。
私が通っている国立信州大学のシラバスで、2019年度の人文学部と工学部でそれぞれ授業名『英語』で検索してみると、人文学部では35講義あったにも関わらず、工学部では2講義しかありませんでした。

しかし、建築学を学ぶためにも、就職活動を有利に進めるためにも英語学習へ真摯に向き合うことには多くのメリットがあります。

英語学習をやっておけば良かった・・・
将来の自分が後悔しないよう、英語学習にも力を入れましょう。
でも、具体的に何が役に立つのか分からないとモチベーションは上がらないものです。
建築学生で英語ができると得する3つのこと
建築学生で英語を勉強しておくと役に立つメリットは以下の3つのことです。
- 海外の建築情報を取り入れられる
- 海外の大学院に行く選択肢もできる
- 海外に建築を見に行くときに役立つ
では、具体例も交えて、それぞれ詳しく解説していきたいと思います。
海外の建築情報を取り入れられる
まず1つ目のメリットとして、海外の建築情報をいち早く手に入れることができます。
海外の情報で、重要なものはいずれ日本語へと翻訳されますが、それには時間がかかります。
例えば、ArchDailyなど海外の最新情報を手に入れればレポートや製作にも有利に働きます。
海外の建築情報に向けて正しく網を張るためには、英語を読む力が必須です。
海外の大学院に行く選択肢もできる
大学卒業後、多くの学生が就職の道へ進みますが、研究を続けたい場合は大学院へと進学する選択肢もあります。
その際、英語が得意であれば、海外の大学院や専門学校へ行くことも可能です。それが2つ目のメリットです。
留学する場合、日本の大学と同じように入学試験や選考があります。
アメリカの大学の場合は、必ずと言っても良いほどTOEFLのスコア提出を求められます。
TOEFLとは、実践的な英語運用能力を評価するために行なわれる試験です。
他にイギリスやオーストラリアへ留学する場合は、海外での就職や移住の際に英語力を証明するためのテスト、IELTSのスコアを求められる場合も多くあります。
いずれにせよ、建築留学には高いスコアが求められるので、英語の勉強はじっくりと時間をかけて行ないましょう。
海外に建築を見に行くときに役立つ
3つ目のメリットは、海外の建築物を見学するときに現地の人が話す新鮮な知識を手に入れやすくなることです。
旅行や研修で海外へ行った時に、ツアーガイドや現地の人が何か英語で解説しているのに、何も聞き取れず、折角のチャンスを棒に振ってしまう失敗を防ぐことができます。

ツアーガイドが全ての情報を通訳してくれるとは限りません
訳す途中で文章が脱落してしまったり、翻訳が難しく流されてしまったりすることもあるでしょう。
個人旅行の場合でも、英語を話すことができれば自ら現地スタッフに解説を求めることも、質問をすることもできます。
折角の学びを深めるチャンスを掴み損ねないためにも、英語学習は効果的です。
学生のうちに最速で英語力を伸ばす方法
学生時代に短期間で英語力を伸ばすための方法として、効果を期待できる学習方法はいくつかあります。
その中でも教材費を抑えながら、且つ短期間での効果を見込める方法として、『ディクテーション学習』をおすすめします。
ディクテーションとは、『聞き取った英語を紙に書く』という、いたってシンプルな勉強方法です。
英語学習で重要視される
- リスニング力
- ライティング力
- リーディング力
- スピーキング力
4つの力を満遍なく伸ばすことができる勉強方法。
ディクテーションのいいところは聞き取る内容は何でも良いです。

映画、BBCニュース、オーディオブック、海外俳優のインタビューなど、『音声』と『文字おこし』が揃っているものであれば、あらゆる音声が教材になります。
手順としては、
- 音声を5回、10回と聞き込む
- 答え合わせをする
- 聞き取れなかった単語や文意を調べる
これを繰り返すだけ!
実際、英語英文学科出身の私はディクテーション学習を授業で行なっていました。
また、英検やTOEIC試験の前にはリスニング力や推察力を高めるために積極的に取り入れていた学習方法です。
建築学生でも英語力は身につけておこう
もうそろそろ、英語学習へのモチベーションがぐんと上がった頃ではありませんか?
学習面だけでなく、就職活動においても英語力は役に立つでしょう。
現在、日本の建築業界は国内だけには留まらず、世界全体へと視野を広げています。
実際、千代田化工建設株式会社では、アジア圏に留まらずアメリカやオーストラリア、イタリアなどを含めた世界15都市に活動拠点を置いています。

このことから、建築学生で英語もできるとなれば、就職活動の成功率も格段に上がるのではないでしょうか。
勉強や建築旅行だけでなく、就職活動にも良い風を吹かせてくれる英語力。
今から向上を目指すのも遅くありません。