学部3年生、もしくは修士1年生の夏といえば、就職活動の第一歩であるインターンが始まる次期ですよね。
このインターンに参加するにはESの準備が必要です。しかし、このESの準備が厄介で多くの場合、前期の期末にあたるんですよね。
課題の締め切りやら、期末試験とその勉強やらで慌ただしい時期に締め切りがある企業も少なくありません。
すると、もともと気になっていた企業(Aとします)も「やっぱりそんなに興味ないかも…企業Bがあるし応募は見送ろうかな…」という気になってきます(私は学部3年生の時そうでした…)。
単位を取って、卒業できなければ就活しても意味がないため、優先順位的にESを出さない企業が出たのです。
私の場合はその後、結局は進学することにしたので関係ありませんでしたが、もし予定通り就活することになっていたら、色々なチャンスを逃していたと思います。
そして振り返ると、こうも思います。
「忙しい中でもチャンス捨てないためには、あらかじめメリット・デメリットを整理する必要があるんだな」と。
建築大学院生がインターンに行くメリット3選
忙しい中でインターンの準備をするモチベーションを維持するためにも、まずはインターン参加のメリットを整理してみましょう!
採用に直結する
インターンに参加することで就活に有利になること、言い換えれば参加しないと不利になることは多いでしょう。
実際、インターンに参加した企業様から、一つステップを免除してもらえる旨や、早くに選考を開始してもらえる連絡を頂くこともありました。
また、インターンに参加しないと採用のスタートラインに立たせてもらえない企業・業種もあると聞きます。
これは建設業界も例外ではありません。
人事の方々の立場に立てば当然で、インターンで様子を知っている学生の方が一緒に働きたいと思うでしょうし、倍率の高い業種だと学生をふるいに掛けるのも時間が掛かりますから、早くから採用活動を始めたいと思うはずです。
ちなみに、インターンという名の面接をする企業(建設業)もあるとかないとか。
私自身にその経験はありませんが、「インターンだと思って行ったら面接が始まって”それじゃあ、うちの業界について説明してみて”と言われて驚いた。あらかじめ勉強しておいて良かった」と話す方に直接お会いしたことがあります。
周りに出遅れないためには、ESの準備だけでは足りない場合もあるのですね。
実際の働く現場を体感できる
仕事内容や業界などの説明、社員の方との交流が持てるのも、インターンの醍醐味の一つです。
私は実際の施工現場見学や危険予測活動など、インターンでないとなかなか体験できない経験もさせて頂きました。
進学すると決めている方も、無理はしない程度に、多少は参加しておいて損はないと思います。
一級建築士の実務経験にカウントされる
これは短期ではなく長期のインターンに当てはまる話ですが、授業単位に組み込まれているものもあります。
大学院において所定の条件を満たすと実務経験1年、もしくは2年にカウントされます(公益財団法人建築技術教育普及センター,更新日:令和元年8月14日,閲覧日:令和2年4月6日,https://www.jaeic.or.jp/shiken/1k2kmk/graduatesch-internsh.html)。
ただし、所定の大学・課程において、認定されているインターンシップ関連科目を履修するという手順を踏むことでカウントされるものなので、ご自身の大学・課程が当てはまるか、”最新情報を”調べることが必要です。
大学で所定の単位を修めていれば、実務経験がなくても一級建築士の受験資格(登録ではない)が得られるように建築士法が変わりましたね。
今後の見通しとして、学生時代に一級建築士の実務経験を少しでも積んでおくか、はたまた試験に在学中に合格できるようにするか、考える必要がありそうです。
(ちなみに個人的に、試験勉強を始める方が有意義な時間の使い方かな?と思います。実際の業務と試験勉強の内容は異なる場合が多いらしい上に、働きはじめると勉強の時間を確保するのは本当に大変なので…。)
3つ目の建築士資格の実務経験についてですが、例えば神奈川県ではこんな感じ
http://www.kanagawa-kentikusikai.com/osirase/back/sonota/intan-sankousiryou.pdf
インターンに行くデメリットも公開します
メリットばかりに目を向けていても、より良い判断はできません。今度はデメリットについてまとめます。
時間が取られる
やはりこれが一番ネックですよね。
インターンに参加している最中の時間もそうですが、ESやその他の準備に摂られる時間も、そう侮れません。
企業(建設業)の中には「自身のPRムービー」を求められる場合もありました。
前もって時間に余裕を持った準備が必要ですね。
無給の場合が多い
短期のインターンはアルバイトとは違うので、給与が出ない場合が多いです。
出ても5日間で1万円と少しくらいでしょう。
お金が目的で参加するものではないので、出たらラッキーくらいの気持ちで臨むのが正解かもしれません。
ちなみに、100kmを超える遠方から(=JR学割が使える距離)だと交通費を請求できるけれど、それより近いと出してもらえない所も多いです。
しかし、中には近場の学生の交通費も負担してくれる企業様もいるので、募集要項を確認しましょう。
無給であるということは、その間アルバイトが出来ないということなので、このデメリットは先に挙げた「時間が取られる」と被るところがありますね。
アルバイトと変わらないことも
インターンは職業体験の場であり、長期のものだとアルバイトのようにお給料を頂ける場合もあります。
つまり、業務に携わり、かつ給与が出るため、アルバイトより社員に近い立場になると考えられますね。
そうなると、アルバイトより責任はあるものの沢山のことを学べそうなものです。
この理論は間違いではないですが、必ずしも正しいとは言えません。
やはり学生に過ぎないため、そんなに業務で突っ込んだことをやらせてもらえない=アルバイトの業務とそこまで変わらない、という場合もあるということです。
これらは、事前の調査できちんと把握しておきましょう。
ちなみに、裏を返せば、インターンの様なアルバイトに就ける可能性もあるということです。
これは、無給が多いインターンの様に勉強を”させて頂いている”のに、交通費も、そこそこの時給も出て、しかもオフィス内だから環境も整っている、という大変ありがたいアルバイトですよね。
そのアルバイトで直接内定につながることはあまりないでしょうが、「うちとか、○○(同業他社)にインターン行きたいときは教えてね。知り合いがいるから、有利に働くよ」と言われることもあったりなかったり…。
こういうアルバイトは大学に募集が来たり、企業のホームページで直接募集をかけている場合が多いです。
つまり、普通のアルバイトを探すサイトでは、まず出会えないので、自分自身でアンテナを立てることが大切です。
ゼネコン・大手組織のインターンに行くなら下調べが大事
就職したOBがいるならアポとるか相談してみよう
インターンはなかなか倍率が高いイベントですが、大手組織のインターンは輪をかけてそうでしょう。
気になる企業にOB・OGの方がいらっしゃれば、接点を持っておくと良いでしょう。
得することはあっても損はしません。大学の就職課の情報を参照したり、OB・OGの方が直接開催して下さる企業説明会に出席したりしましょう。
私は、人事をやっているOGの方が大学にいらっしゃった際に名刺を頂戴し、(一時的にですが)名前とお顔を覚えて頂きました。
すると実際、直後に参加したインターンでは、気を掛けて下さっているな~と思うことがありました。
先輩が行ったことある企業なら感想を聞いてみるのもあり
OB・OGと言わなくても、実際に参加した先輩がいたらお話を聞いてみましょう。
どんなESを書いたか、応募の際ESの他に何か求められたか、実際にどんなインターンであったかの生の声が聞けます。
すると、対策を有効的に練ることができますし、自分が本当に参加したい・参加すべきインターン先を見定めるのに役立つため、結果的に時間を無駄にせずに済みます。
就職サイトに登録すると情報がもらえる
インターンはリクナビやマイナビを通して応募する方法、会社ホームページの採用情報から直接応募する方法があります。
リクナビ・マイナビを通しても結局、会社のホームページに案内される場合もあります。
しかし、だからと言って、このような就活サイトが無駄なわけではありません。
企業によってはオープンESと言ってネット上入力・提出するESのシステムがあるのですが、これはリクナビのIDが必要です(※私の時はそうでした)。
また、マイナビのIDがあると企業のサイトで新しく登録し直さなくて済む場合もありました。
更に、就活サイトに登録する大きなメリットとして、情報をもらえるというものがあります。
自分自身が閲覧した企業から提示されるおススメ企業、自分と同じ大学・学科の学生の注目が高い企業のお知らせ、よくある性格診断が無料で受けられたりと、様々な情報が届きます。
登録しておいて損はないかな?と思います。(正直、メールがうるさいな、と私は感じてしまいましたが…)
就活サイトに載っているインターンの情報を逃すな
リクナビ・マイナビなど、誰もが登録しているサイトにはそれなりのメリットがあると言えるでしょう。
しかし、周りより「充実した」インターンを行うために、私はオファー型の就活サイトへの登録をおススメします。
自分のプロフィールを登録しておくと、企業から「インターンへ参加しませんか?」と来たり来なかったりします。
もともと知らなかったため眼中になかったけど、連絡をもらって見てみたらとても興味が湧く企業・業種というのもあります。
私はdodaキャンパスに登録してこのような経験を実際にしたことがあります。
もしかしたら一生の付き合いになるかもしれない会社を選ぶのですから、視野はできるだけ広げておきたいですよね。
私がdodaキャンパスを選んだのは、知っているオファー型のサービスがそれしかなかったからですが、どうやら他にも色々あるようなので、一度調べてみることをおススメします!
皆さんの中には「自分なんかがオファー型に登録するなんて…」と思う謙虚な方もいるでしょう。
しかしそこは「私たちも働かなきゃいけないけど、企業だって若手がいないと続いていかないんだからな!」と強気に行きましょう!
それにオファーがもらえたら結構気分が良いので、自身に繋がりますよ。
それでは、皆さんが忙しい中でも有意義にインターンへ参加できることを願っております。
最後まで御覧いただきありがとうございました。